ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

読了:町山智浩『キャプテン・アメリカはなぜ死んだか』

■ アメリカのフアン(不安)タジスタ・町山さんのコラム集 『ストリーム』の「コラムの花道」や各種雑誌で活躍中の町山智浩氏のコラム集。 文化、音楽、映画、時事など、様々な側面から超大国・アメリカの姿を紹介する。 「今、アメリカを語らせたら一番面白…

読了:爆笑問題『昭和は遠くになりにけり 日本史原論昭和史編』

■ 「昭和とは何か」を考えること 爆笑問題の本は数が多いこと、時事ネタが多いことから、古本店でも多く揃ってる。 本書は「昭和」という時代にフォーカスして、各年代の歴史的事件を二人が語るもの。 対談形式で話を進めていることもあり、非常に読みやすい…

読了:高野陽太郎『「集団主義」という錯覚』

■ 本当に日本人は集団主義なのか? 本書は「日本人は集団主義で、欧米人は個人主義である」という通説に対して、 その正当性の検証を通じて、バイアスと状況が限定された論説であるかを述べる。 これは面白かった。学術書としても読みやすいし、論文を書く学…

読了:林原めぐみ『林原めぐみの愛たくて逢いたくて・・・』

■ めぐさんと様々な職業人の対談集 近所のブックオフで購入。筆者も高校生の頃に『ニュータイプ』で読んでたり。 内容は林原さんと様々なフィールドで活躍されている方々と「天職」をテーマに した対談集。林原さんと親交のある宗次郎氏や菅野ようこさんをは…

読了:小川光生『サッカーとイタリア人』

■ カルチョ(サッカー)とカンパリニズモ(郷土愛)の繋がりを読み解く 著者はセリエA関連の翻訳や取材を中心に執筆業を行うヴェネツィア在住のライター。 セリエAを中心としたイタリアの各チームを本拠地である各都市・地域を絡めて紹介。 以前に読んだ、杉…

【短期連載】2008年総括:読書編

今年発売された本を中心にレビュー。最近の私は貧乏性なので、知識となって 自分の血となり肉となるような本ばかり読んでる感じ。小説は読まなくなった。 そんな中で「面白い」「これはオヌヌメ」という本を再掲していこうと思います。 ■ 宇都宮徹壱『股旅フ…

読了:木村元彦『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』

■ ピクシー、改めミスター・ストイコビッチの軌跡をたどる 『オシムの言葉 (集英社文庫)』の木村元彦氏の最初の著書。 本作で主役となるのは旧ユーゴスラビア代表として90年のイタリアW杯で 世界を席巻し、その後の国家の分裂を乗り切った、再び98年に望もう…

読了:鈴木敏夫『仕事道楽 スタジオジブリの現場』

■ 編集者型プロデューサー・鈴木敏夫氏から見るジブリの現場とは? 押井監督が『凡人として生きるということ』のなかで 『ハウルの動く城』のように何でもかんでも背中に乗っけて、 不自由どころか、自由にそこら中を動き回っている。つまり、 本質的な意味…

『スカイ・クロラ』関連図書(3):押井守編『アニメはいかに夢を見るか』

■ 『スカイ・クロラ』の制作現場から 気がつくと連載っぽくなってきたが、自分の中でまとめの意味をこめて。 本書は『スカイ・クロラ』を通じて監督が何を伝えたいのかというパートと 監督が接した「若いスタッフ」の代表格としても、何度か取り挙げられてい…

読了・コミック:山本直樹『レッド』(1)(2)

■ 若者たちが抱いた青き幻想は赤かったのか? 宮沢りえが主演した映画『ぼくらの七日間戦争』は廃ビルに立てこもった中学生と 厳しい校則を押しつける学校の教師との闘争を描いたものだが、原作を読んでみると 立てこもった中学生の中心人物の親たちは学生運…

読了:森博嗣 『ナ・バ・デア』

■ 大人になってしまった「彼」と、子供のまま永遠を生きる「僕」が紡ぐ物語 『スカイ・クロラ』シリーズ第1作、講演会の会場で売ってたので何冊か購入してた。 ネタバレを極力さけるために見終ってから読み始めて、現在もシリーズを読んでます。 物語は「キ…

『スカイ・クロラ』関連図書(2):押井守『凡人として生きるということ』

■ 押井監督の考え方に改めて触れてみることの意義 『スカイ・クロラ』シンポジウム*1で押井監督の著書が出ることを知った。 例えば、インタビューとか評論本で、自分も今まで監督の声を聞くようにしていた。 とはいえ、このような様々な意見がまとまった本と…

『スカイ・クロラ』関連図書(1):別冊宝島『押井守ワークス+スカイ・クロラ』

■ 押井ワールドが気になる人にはお手頃+戦闘シーンの理解が深まります! 最近読んだ、ないし読んでいる『スカイ・クロラ』関連図書についてピックアップ。 これは、最近買って読んだムック本。本当にコアなファンには少し物足りないかも。 本書は『スカイ・…

読了:木村元彦『オシムの言葉』

■ オシムさんにもっと教えて欲しかった 本書はジェフの監督として辣腕をふるっていた頃に出版された本であったが、 文庫化に際して、日本代表監督就任以降の出来事についてを大幅に加筆している。 経験の浅かった若手を中心としたチームを率いて、Jリーグで…

読了:『鉄人 ルー・テーズ自伝』(訳:流智美)

■ 戦前のアメリカプロレス史を知る上でも貴重な文献 日本のプロレス史において、カール・ゴッチとルー・テーズは重要人物である。 晩年もジャンボ鶴田選手の代名詞にもなったバックドロップのコーチをされたり、 UWFインターナショナルの顧問として登場する…

読了:『U.W.F.変態新書』

■ 変態ファンの熱を感じよう!! 本屋で『変態』の名がついた本が平積みされているというのは不思議な光景だ。 本書は『kamipro』で人気企画*1である『変態座談会』を単行本化したもの。 自分の記憶が正しければDSE最終興行となった『PRIDE.34』の事後座談会…

読了:吉田豪『元アイドル!』

■ アイドルを動かしていた“ダイナモ”とは? 史上最強インタビュアー・吉田豪氏によるアイドルを経験した女性たちの証言集。 同氏の徹底した下調べと絶妙の引きこみトークもあって、内容も爆弾発言の連続。 いわゆるタレント暴露本は読んだことのない自分には…

読了:宇都宮徹壱『股旅フットボール』

■ “代表ともJとも違う”日本サッカーの風景とは? スポナビのコラムで『宇都宮徹壱のJFL定点観測』を書かれている宇都宮氏の新著。 本書で取り上げられているのは地域リーグや都道府県リーグで奮闘しているチーム。 こうしたチームは天皇杯で上位に進出しな…

『ぼくの週プロ青春記 90年代プロレス全盛期と、その真実』

■ 一人のプロレス記者の燃えたぎるような情熱がここにある 著者は、ターザン山本!編集長時代の週プロで記者として活躍した小島和宏氏。 自分は、最初にタイトルを見て「なんで“青春”記?」と疑問に思ったものだが、著者が 本書の中で駆け抜けた約7年の軌跡…

東京新聞:漫画の『聖地』解説 市が『マップ』試作 活用策検討へ

東京新聞:漫画の『聖地』解説 市が『マップ』試作 活用策検討へ ■ マンガを地域資源として考える 私が暮らす川崎市ですが、コレと言って特色のある街であるとは思えない。 小学3年の時に習ったことを思い出せば政令指定都市、工業地帯、騒音・公害…。 横浜…

コミック・読了:柴田ヨクサル『ハチワンダイバー』(6)

■ 好きなんだもん!!! 昨日、飲み会の前に買った。朝イチで帰りながら読みつつ、電車で寝てた。 主人公が前巻でキリノを破り、物語は次のステージに上がりそうと感じた矢先、 型破りなキリノの師匠・澄野の登場と三面打ちで終わっただけに、気になってた。…

読了・野村克也『あぁ、阪神タイガース−負ける理由、勝つ理由』

■ 野村“元”監督から見た阪神タイガースとは? 同社発行の『巨人軍論』で外部から見た巨人という組織を評した野村監督。 今作では実際に指揮を執られた経験もある阪神タイガースについてかく語りき。 野村監督の私見も含みながらも読みやすく、「組織論」とし…

読了・コミック:天野こずえ『ARIA』(12)

■ ありがとう 私の遙かなる蒼(アクアマリン) 「どうやらARIAは次で最終巻らしい」というのを知ったのは今年頭くらいかな。 一昨年に『ヨコハマ買い出し紀行』が終わったのも、結構前触れもなかったしな。 前巻でアリスちゃんが飛び級昇格したところで風向…

読了:『ブルーザー・ブロディ 私の、知的反逆児』

■ そのレスラーは“インテリジェンス・モンスター”と呼ばれた 80年代を代表するレスラーであるブルーザー・ブロディの妻による手記と伝記。 残念ながら、彼の活躍した時代に物心をついたかという私は映像*1でしか知らない。 チェーンの音と咆哮がリングに響…

読了・コミック:羽海野チカ『3月のライオン(1)』

■ 橋を渡った先には満開の羽海野ワールド 物語、17歳のプロ棋士である主人公・海山零と彼をとりまく人との交流を描く。 幼い頃に両親を亡くし、プロ棋士の育て親の家族を将棋で引き裂いてしまった零。 そうした過去を抱える彼の深い孤独の氷を、周囲の人達…

菊池たけし/F.E.A.R『ナイトウィザードリプレイ 合わせ鏡の神子』

■ アニメ版キャラも勢揃いのリプレイ 絶賛就活中の私も友人達と2ndでキャラ作って、近日にはシナリオ挑戦予定。 卒業した大学のサークル時にこの波がきていればと心底、悔しがる今日この頃。 企画は既にかなり手広く進んでいることを今更知り、今回はこのリ…

コミック:綱本将也・ツジモト『GIANT KILLING(1)−(3)』

■ 勝負事においてこんな楽しいこと他にあるかよ 主人公・達海猛は低迷が続くプロチームETU*1の監督を要請されることに。 彼はETUの中心選手として活躍しながらも、海外クラブに移籍した過去を持つ。 そんな達海は監督としてアマチームを率いて、FAカップのベ…

読了:深沢美潮 『新フォーチュン・クエスト(13)』

■ あらすじは… 物語は前巻の事件を終え、本拠地・シルバーリーフに帰ってから始まる。 トラップとクレイの幼馴染みでもあるマリーネが姿を消した、との手紙が。 手紙を受け取ったパステル達は、宛先人のアンドラスの元に向かうのだが…。

読了・コミック:今更、吾妻ひでお『失踪日記』を読んでみる

■ たしかに逃げ出したくなる時はある、しかし… 漫画やオタク関係の新書を読むと、必ずといっていいほど出てくる吾妻氏の作品。 当方は未読だったのだが、本屋で立ち読みした『失踪日記』が面白かったので購入。 『失踪日記』のあらすじは、筆者が仕事から逃…

東周斎雅楽・芳崎せいむ『テレキネシス 山手テレビキネマ室』(4)

■ 1、2、3… 最終巻、考えてみれば映画版『美味しんぼ』みたいな作品だったか。 何故、崋山(山岡ポジ)がドラマ部を左遷されたのか、謎も次々と明らか。 彼は「ドラマの山手」復権を賭けて、上司からドラマ部復帰を要望されるが…。 マキノ(栗田ポジ)は…