ぶらり人生途中下車の旅

ボンクラライフ

観戦記:明治安田生命J1リーグ・ジュビロ磐田-川崎フロンターレ

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6月30日、磐田戦のために静岡遠征。

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最近、観光地を巡るなど彩りのあるアウェイ遠征記を書いてきたが、今回は前日にアイドルイベント(ゴホンゴホン)雨の影響もあり、シンプルに「試合を見る」遠征。

◯ 雨の待機列、自分と会話する

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今回は完全ソロ遠征だったということもあるが、雨風に向き合っていると「一体、自分は何をしているんだ」と我に帰ることがある。

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何年も続けていることであり、しかもチーム状態は悪くない現在でも、そう感じることがある。「明日は仕事だぞ」「週末の会議に向けて頑張ることはあるのではないか」と会社員・自分が観戦者・自分を問い詰める(汗)

どちらも疎かにしない。だからこそ、足を運んでいる「今」の自分を信じようと決意を新たにする。

○ 「お気持ち」と「気迫」

自身との対話を経て強い気持ちで臨んだ試合は、3得点を奪った川崎が勝利。

直近の公式戦・札幌戦から約2週間。少し長めのインターバルを挟んでからの再開初戦ということで、序盤は攻守における噛み合わせ、そして川崎風に言えば「目を揃える」時間帯が続いた。さらに、序盤から磐田さんの気迫溢れる攻勢をモロに受ける展開となり、危ない場面も多く作られてしまった。鬼木フロンターレとしては珍しく、最終ラインで凌ぐ展開が非常に多い試合だったと思う。

その意味では、ディフェンス陣の奮闘が光る試合だった。特にフリーマン気味にピッチの至るところに出没するロドリゲス選手、爆発的なスピードで前線を駆け上がるアダイウトン選手の個の力は大きな脅威だった。ソンリョン選手の好セーブ、谷口・ジェジエウの両CBを中心に、個で負けず、局面を数で上回る守備で凌ぐことができた。最近の数試合、車屋先生の右SB起用が続いているのも、個で負けない部分を鬼木監督が重要視ししていることも関係しているかもしれない。こうしたバランス意識もまた鬼木監督らしいと思った。

- 嵐の中で輝かせない

また、リーグ戦の不信を兼ねて「お気持ち」表明を出した磐田さんはこの川崎戦にかけていた。それぐらい気迫が伝わってきた。中盤戦というより、終盤戦のような雰囲気は大槻組を再興した浦和戦を思い出した。そういう意味では、非常にやり辛い試合でもあった。

試合中、雨は止んだヤマハスタジアムでしたが、磐田イレブンとしては嵐の中のような状況。そうした中で反撃点を1点に抑え込んだこみ、追加点を奪って、試合を優位に進めることができたのは良かった。

- 「悪癖」とどう向き合うのか?

しかし、最終盤に失点をする悪癖が出てしまった。浦和戦とはまた違ったかたちのため、同じとは言い切れないが「大枠」で考えるとゲームコントロールをしきれていないケースが大半である感じた。

昨季の後半戦が顕著であったが、川崎は相手からボールを奪い、保持し続けることで危機を回避することで勝ち切る試合を見せてきた。

勝ち越しのために前がかりになって失点したG大阪戦を除き、残りの試合は相手の攻撃を受ける時間が長くなり、決壊した展開が大半だ。今回の磐田戦も守備陣が94分踏ん張ってくれただけにクリーンシートできなかったことが、非常に勿体無い。

たしかに、神戸戦のようにボール非保持の時間が長くても勝てるような試合もあったが、やはり勝つためにボールをしっかりと握ることができなければいけないと感じた試合。この点は、改めて突き詰めてもらいたいところ。

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勝ち切れた試合、積み上げていこう。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ−北海道コンサドーレ札幌

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6月14日、等々力で札幌戦を観戦。

◯「Jリーグのある金曜日」を終えて

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サッカー、バスケにおける攻守の切替を「トランジション」と表現されるが、サポーターも日常生活から観戦に頭のトランジションをしてスタジアムに向かっている方も多いのではないだろうか。かく言う筆者も、会社の業務を終えてスタジアムに向かう平日のナイターは、会社員から観戦者モードに頭に切り替えながら、等々力に向かっている。

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定時に出れるよう必死に仕事を片付け、会社から目立たない程度に小走りで駅に向かい、最寄駅から等々力まで無心で自転車のペダルを漕ぎ続けた末に辿り着いたスタジアムの光景は、休日の観戦とはまた違った高揚感を与えてくれる。

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正直な話、試合開催日に有給を取れば何ともないことなのだが、こうした感覚もサポーター生活の糧になっているのは確かだ。特に部署異動で慌ただし日々を過ごしていた今春の筆者にとって「金J」は大きなハードルであっただけに、この日の札幌戦を含めて足を運び続けることが出来たことは、ある種の達成感と「今の部署でも頑張れる」という手応えを掴めた気もする(前向き)。そうした強い気持ちを胸に座席に着いた。

◯  完成図のないパズルをどう組むか?

試合は、ダミアン・知念の2トップを軸とする敵陣強襲型の並びがハマらなかった前半に対し、悠様を投入して主導権を握った後半は対照的な内容になった。ナショナルマッチデーウィークに伴う中断後、最初の公式戦ということもあるが、PK失敗を含めて、前半の不出来が試合展開を難しくしてしまった印象を受ける。

ー「模索」から「確立」へ

中断前までの浦和戦までを振り返ると、競争原理を働かせて多くの選手・布陣を起用した「模索」の前半戦だったと思う。本ブログでも何度か取り上げてきたが、怪我人が多発した影響はあるものの、前年度の優勝チームとは思えないほど、チームの形を大胆に手を入れてきた。

現在の編成を踏まえて考えると、将来に向けた投資としての意義も大きく、チームに長年携わってきたOB監督ならではのアプローチとも言える。負けはしなかったが、勝利が「こぼれ落ちた」試合もあったことは理解しているが、それを取り戻すための成果に期待したいところである。

一方、今季の目標は3連覇を含めたタイトル獲得であることは言うまでもない。上位グループから首位を追いかける立場となった中盤戦は、前半戦の戦いを材料としてベストミックスを「確立」させたいところだ。激しい競争を繰り広げている悠・ダミアン・知念の3人をどう起用するのか?は、指揮官も大きな悩みどころだろう。

往年の鹿島さんを彷彿とさせるブラジル人+日本人の2トップはコンビネーションを発揮できず、トップ下不在の影響も感じさせるボール運びは気になるところで、それぞれの選手が結果を残したが故に最適解を見出せていないという状況である。

ー後半に見せた2つの好材料

試合後の選手コメントにおいて、途中出場の悠が

後半になってツートップは変わらなかったが、段差を作ったり、クサビのところで斜めの位置に顔を出すとか、そこは意識して入った

と述べていたとおり、受けるポイントを多く作ったことで、スムーズにボールを繋ぐことができたのは彼の働きによるものだろう。

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彼の作り出した流れは、攻撃の厚みを作るための1つの材料になるのではないだろうか。

また、車屋先生とノボリの配置を入れ替えたことで右からの攻撃を組み立てられるようになったことも改善ポイントの1つだろう。ピッチ上の「漂泊者」である家長さんを生かしながら、偏りのない攻撃を実現することも継続的な課題と言えるため、馬渡選手の復帰状況によるが、次節に繋がる内容だったと思う。

鬼木監督に求められるタスクは、水色一色のジグソーパズルを組立てる作業に近い。このパズルには絵柄も無く、完成図もない。1年目、2年目に比べると、強力な戦力と目標がある=ピース数も増えているだけに完成させることの難易度は非常に難しいと思うのだが、より強い川崎フロンターレを作っていくために必要な作業だと考えている。

我らが指揮官の奮闘を後押しすることで、水色の大きなパズルを完成させる作業の手助けをしたいところだ。

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バタバタした金Jが終わった安堵感と、日常から非日常に素早く切替わる瞬間の高揚感を味わえない寂しさを覚えながらスタジアムを出た。こうした日々を楽しく振り返るためにも、改めて気持ちを込めて応援できればと思いながら、等々力に足を運んだ若くないピーターパンは等々力ネバーランドを後にした。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ−浦和レッズ

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6月1日、等々力で浦和戦を観戦。

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長距離遠征を終えた後のホームゲームは、実家に帰ってきたような安堵感に包まれる。さらに、初夏の陸前高田ランドが早すぎる夏祭りの雰囲気も持ち込んでくれました。

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今回も楽しすぎて「戦いの中で戦いを忘れた」(某・青い巨星風)気もしなくもない。♪祭り大好き愛の街の住民だから仕方ない(多分)

「勝手に8月気分」の6月最初の試合を観戦して感じたことは、以下の通りです。

〇 「気持ち」を入れる男

アディショナルタイムを迎えた大槻組の「組員」たちの姿には、まるでシーズン終盤の残留争いでも見ているような鬼気迫るものがありました。試合終盤に限らず、試合を通じて、連敗中のチームを戦う集団に変えるだけの大槻新監督の求心力の高さを感じさせる戦いぶりであったと思います。

headlines.yahoo.co.jp

Jリーグの歴史において、髪型に脚光を浴びた監督は大槻監督が初めてだとが思いますが(汗)自分だけではなく、選手の心中のスイッチを入れたかたちになったのではないでしょうか。試合序盤に見せた猛烈なプレッシングと怒涛の攻勢は、スイッチが入ったイレブンが見せた「強い気持ち」を色濃く表現されたプレーであったと思います。

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「解任ブースターなど無い(キリッ」と自分に言い聞かせて試合に臨んだ自分ではありますが、大槻監督がチームをブーストさせる能力を持ち得ていることを改めて証明させられる試合だったと思います。

〇 「どっちつかず」から生まれた綻び

ハイプレスを活かして猛攻を見せた浦和イレブンの狙いは先制点を奪い、最少得点でリードを守りきることだったと思います。出足の鋭いハイプレスは90分維持できるペース配分ではないと思っていただけに、早い時間帯に何とかしてこじ開けたかったのではないかと思います。

その意味では、序盤こそモロに受け身になってしまった川崎ではありましたが、徐々に相手のプレスを回避し、無失点で折り返すことができた点は良かったと思います。

一方、監督就任から短期間で臨んだ浦和さんとしては、細部が突き詰めることができなかったこともあり、プレッシングの代償となる組織面の脆さを運動量でカバーしながらのプレーになりましたので、運動量が落ちてきた後半に川崎が圧倒する展開に持ち込むことができました。

ダミアン選手の先制点を奪い、2点目も狙わんとする流れでチャンスを決め切れなかったことが悔やまれます。それでもなお、リスクをかけて攻めてきた浦和さんの攻勢を凌ぎ、チャンスを作ることはできましたので、終盤まで「追加点が取れそう」という雰囲気が漂っていました。

www.frontale.co.jp

その一方、鬼木監督の試合後会見の言葉を借りれば「気持ちのところでどっちつかず」の状況が、結果として最後の詰め方を曖昧にしてしまったと思います。

私見ではありますが、鬼木監督が終盤に切ったカードは、安易に引くのではなく、相手陣内に押し込んで勝ち切ろうというかたちであったと思います。初勝利となった松本戦以降、同様のコンセプトで勝ち切ってきましたし、今回の試合でも、アディショナルタイムに入ってもアグレッシブに前に出ることでボールを取り上げることはできました。

しかし、「どっちつかず」という状況が「試合を落ち着かせる」選択肢を曇らせてしまいました。バスケで言うところのストーリング、時計を進めるかたちに持ち込めるだけのポゼッションもできるチームです。勝ちきるため、あるいはACLのアウェイにおいて、どう戦うのかをチームとして選択できなければならないと痛感させられた試合だったと思います。

〇 突き付けられた課題を解決するために

試合後、アディショナルタイムの失点が今季5度目だと知りました。ただし、5回ともシチュエーションが全然違うことから、単純な失点癖と考えることができないとは思いますが、チームが抱える課題であることは間違いありません。

今回のコメントを読むと、鬼木監督はピッチ上にいる選手たちの力で乗り越えて欲しいと考えているのだと感じました。ピッチ上にいた大島、谷口、あるいはノボリが声をかけて、難しい局面をどう乗りきるかを考え、実践できるようにならなければいけないのではないでしょうか。

もちろん、細かく指示することが監督の役目とも考えられると思いますが、ピッチ上で発生するあらゆる事象を解決するのは選手たちではありますので、長い目でチームとしての成長を考えると必要なことだと思います。より強いチームとなるために、今回の引き分けを気づきにして欲しいと思います。

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以上です。シーズンの約3分の1を終えて2位。序盤の苦戦を踏まえると、何とか持ち直せたという印象です。ACLを含めて、非常に多くの選手を起用し、ポジションを激しく競わせたことで残り半年のシーズンを戦う下地ができたという手応え、今回のように勝ち切れなかった試合をどう勝てる試合に変えるという課題があります。

前者の感触を確かなモノへと変えていくこと、後者をチームとして解決することがリーグ3連覇、目標とする複数タイトルの獲得に向けて大切になってくると思います。勝負はこれからです。大槻監督がそうであったように、気持ちのスイッチを入れなおして、次なる戦いに臨めればと思います。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・大分トリニータ-川崎フロンターレ

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自堕落な学生生活を終えて社会人になって大きく変化したことは、寝坊に対する恐怖心だと思う(汗)5時間睡眠で目が覚めてしまう今の状況を踏まえると、無限に眠れていた自分が別人のように感じることがあります。

入社以降、寝坊で遅刻したことは皆無であるが、寝坊で大きな失敗を経験したのが6年前の大分遠征でした。

2013年の大分遠征は、成田空港発のLCCの早い出発便に間にあわせるため、始発電車で向かうことが求められていました。「寝なければ、寝坊しない」と考えた筆者は徹夜作戦を決行するも、見事に玉砕=寝落ち・・・・。

結局、予約したLCCをキャンセルし、当日乗れる別の飛行機を見つけて羽田から向かうことになりました。嘉人さんの劇的な決勝ゴールで勝利していなかったら、本当に辛い記憶と負の経験だけが残る遠征だったと思います。

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そうした苦い記憶を思い出しながら、大分へと向かいました。。

◯ VISIT:由布院で豊後牛と温泉を堪能

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6年前の遠征は観光する余裕もなかったのですが、今回は観光を兼ねた遠征となりました。

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開幕前、旅程策定を進めていた時に「どうせ大分に行くなら由布院に行けば?」と母親に言われたことを契機に由布院をチョイス。昨年足を運んだ長崎もそうでしたが、何回も足を運びたいと思わせる潤沢な観光資源があることを感じさせます。

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昼前、高速バスで由布院に到着。

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流石、大分を代表する観光地ということで海外からの団体客を中心に午前中から多くの人で賑わっておりました。

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ほとんどノープランでしたが、徒歩で金鱗湖に向かい、湖畔にある「マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館」を鑑賞。

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作品展示は少なかったのですが、久々の美術館鑑賞でテンション高。美術館では「サーカス」を題材にした作品が展示されておりましたが、宗教画と同じような立ち位置でサーカスやピエロを描いていたのが印象的。

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併設するカフェが実におシャンティ。注文したプリンが美味。

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昼食は、由布院駅前の『由布まぶし心』で「豊後牛まぶし」を食す。

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豊後牛を使ったひつまぶしという一品。そのまま食べて美味し、タレや薬味と食べて美味し、だし汁のお茶漬けで美味し。変幻自在の攻撃で胃袋のゴールネットは揺れまくりました。豊後牛の美味さを知ることができたことは、今回の大きな収穫でした。

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宿泊は、由布岳のバックに臨むホテルへ。ココで天然温泉を堪能。由布院温泉は、単純温泉アルカリ性単純温泉の割合が多いらしく、自分がサウナなどに行くときに使う表現を使えば「体に馴染む」温泉でした。

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天気が良く、気温も高かったので、露天風呂には丁度良かったです。結局、昼・夜・翌早朝と風呂三昧な宿泊でした。

◯ STUDIUM:「一生に一度」を迎えるスタジアムと「ハジメマシテ」

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2日目、鉄道で由布院から大分へ。

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6年前は絶賛工事中だった大分駅は素敵な空間になっておりました。

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トリニータ掲示物、窓口の駅員さんもユニ着用と決戦ムードが高まります。

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シャトルバスで試合会場の昭和電工ドーム大分に向かう。日本代表イレブンも到着が遅れたサッカー国際親善試合の大渋滞が記憶に新しいですが、本年のラグビーW杯の会場の1つでもあります。

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大分では、優勝候補である「オールブラックスニュージーランド代表、「ワラビーズ」オーストラリア代表も登場する注目の試合も多く行われます。開催まで200日をきった「一生に一度」の大会、今から楽しみです。

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少し早く到着したので、会場外のニータンステージを観覧。

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直前にイベント情報を知ったIQプロジェクトのアイドルユニット・HelloYouthさんのミニライブ鑑賞。結成1年未満ながら素敵なパフォーマンスでした。

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スタジアムに入場する瞬間というのは非常にテンションが上がるのですが、昭和電工ドーム大分はガンダムシリーズに登場するスペースコロニーを彷彿とさせる屋根部分の形状がたまらない。よくもジーンを!(ジオン軍目線)

◯ MATCH:自分たちの「青」を競う

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単なる「昇格組との対戦」ではなく「上位直接対決」となった試合。

シーズン開幕から約3ヶ月。大分さんが上位にいるのは、積み上げてきたサッカースタイルをJ1仕様に強化し、戦いの中で磨き上げてきたからだと思います。そういう意味では、今回の対戦はスタイルの激突という構図になりました。

試合は、間合いを詰め、鍔迫り合いをしながら、己の得意とする形で一本を取りにいくような緊張感のある試合展開でした。観戦を通じて感じたことは、以下の点です。

− 「横幅」と「斜めのパス」

大分さんは、自陣からボールを繋ぎ、ポゼッションを志向する部分は川崎に共通する部分はありますが、攻撃のアプローチは大きく異なります。実際にスタジアムで観戦して印象に残ったのは「横幅」と「斜めのパス」の2点です。

大分さんのWBは、攻撃時にライン側に立っていることに気付かされます。そして、ビルドアップ、あるいはサイドチェンジを通じて、WBの選手たちにボールを預け、サイドを起点に攻撃を仕掛けている場面が多く見られました。WBがライン側に立つことで生まれるハーフスペースにボランチとシャドーの選手が入ります。ゴル裏から試合を見ていて斜めのパスが多いと感じたのは、ボールを敵陣に運ぶ際、隣のレーンに立つ前の選手に向けてパスを出しているからだと思いました。各選手の位置関係と動きが整理されているからこそできる動きであり、大分さんのディティールが凝縮されている部分だと感じました。

− 鬼木セレクション

序盤の展開を踏まえ「横幅」を使う大分さんのサイド攻撃をいかに抑え込むかが試合の鍵になると感じていました。だからこそ、左サイドでプレーした登里・長谷川両選手の守備での奮闘が光りました。ボール保持者への厳しいチェック、数的不利状態のカバーリングなど、難しいタスクをやり切ってくれました。

ただし、大分さんもディフェンスを剥がして川崎陣内に仕掛けたり、ロングフィードから一気に速攻を狙われる場面も。谷口・ジェジエウ両選手が随所存在感を見せる働きを見せてくれたかと。ジェジエウ選手は大分さんの圧力に苦しめられた印象ですが、時間の経過とともにバタつきが減り、最終ラインの防壁となってくれました。

また、ダミアン選手の1トップ起用も守備面において、良いチョイスだったと思います。ダミアン選手といえば、前線からの猛烈なプレスが1つの特徴として認知されつつありますが、この日も機会を見ては猛ダッシュでGK・最終ラインに圧力をかけていました。

GKを起点に丁寧に繋ぐ大分さんとしては、猛プレスは嫌がったと思います。連動性は低かったものの、ダミアン・脇坂・長谷川といった選手たちが前から奪いにいく圧力がビルドアップの精度を落とすことに成功。相手が嫌がる守備をすることができたと思います。

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相手の持ち味を消しながら、自分たちの良い部分を押し出す。鬼木監督の起用と川崎イレブンの奮闘の双方があって達成できた大きな勝利だったと思います。

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もちろん、先制点を奪えたことで後半の戦い方を上手く運べたという視点は忘れてはいけませんし、大分さん側のコメントを拝読すると課題と手応えの双方を掴んだ試合だと思います。7月の再戦は今から楽しみであり、新たな名勝負数え唄を予感させます。

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観戦記:明治安田生命J1リーグ・川崎フロンターレ-名古屋グランパス

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5月17日、周囲が残業体制に入る中で「強い気持ち」で退社して等々力へ向かう。

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業務内容がガラリと変わった異動先、「金曜ホーム+日曜アウェイ」の今季の日程の双方にも慣れてきた今日この頃。しかし、今日の対戦相手は気持ちの入り方が少し違っていました。

名古屋戦の試合観戦を通じて感じたことは、以下のとおりです。

〇 プロレス観戦後のような余韻

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ライブ観戦で初めて「感情が爆発する」体験をしたのは、プロレスでした。大技が決まり、食らった相手もカウント2.9で返す。

肉体のぶつかり合いから生まれる一連の攻防に興奮し、低重心ストンピングする自分。日常生活では体験できない感情の高まりを覚えたことで、会場に足を運ぶ契機となりました。

そうしたプロレス観戦でも、感情の行き場を失うような試合を何度も経験しました。高度で危険な技と切り返しの連続する壮絶な試合には、己の存在意義を観客に問いかけるプライドのぶつかり合いを垣間見ることがあります。

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試合終了のホイッスルを耳にしたとき、そうした過去のプロレス観戦の記憶が頭をよぎりました。両クラブのテクニカルな攻防はジュニアヘビー級のハイテンポな技の応酬に見え、豪快なゴールシーンはヘビー級レスラーが繰り出す大技のダイナミズムを見ているような衝撃を受けていました。

ピッチ上で繰り広げられたのは間違いなくフットボールの風景であったはずなのに、受け手として感じたものは普段とは違うものでした。

観戦後、気持ちの整理が出来なかった時、大きく深呼吸をすることがあります。この日も無意識に、自分を落ち着けるように大きく息を吸っていました。

負けなかった、勝てなかった、ダミアンさんの怪我は大丈夫なのか、名古屋さんの攻勢がとにかく怖かった等、終わったはずの試合が脳内では95分を過ぎても止まりませんでした。余韻だけでも、この試合の特殊さを考えさせられます。

 〇 「しなやかな」強さ、「ブレない」強さ

昨季から「同門対決」「同じDNAを持つチーム同士の対戦」などと言われた名古屋さんとの対決。独特のサッカー観を述べてきた風間監督の志向を試行錯誤の上に体現してきた両クラブだけに、単なる古巣対決という切り口に留まらないことは自分も理解しています。

一方、対戦する当事者としては、同門対決といっても、Berryz工房と℃‐uteぐらい違っている(表現が古い)。何が言いたいのかといえば、プロデューサーが同じでも、メンバーや楽曲が違えば、全く異なる景色を見せてくれるように、両クラブのサッカーも似ているようで違ってくるわけです(無駄に早口で)。

今回の対戦を振り返ると、両者の違いを印象付ける試合内容であったと思います。

川崎・鬼木監督は、風間監督時代に培った「ボール握る」技術を駆使した攻撃スタイルに加えて、「相手からボールを奪う」守備を上積みさせて「上手いチーム」を「強いチーム」に変貌させました。今季の川崎は、自陣からのロングカウンター、個の力を活かしたシンプルな攻撃等も組み込もうとトライ&エラーを重ね、融合が進めてきました。

前年王者として戦った昨季は、対戦チームからの徹底した対策が行われることを強く理解させられる1年でした。だからこそ、従前の「川崎らしい」戦い方に固執することなく、変幻自在の「しなやかな」強さを目指すという今季のチームの志向は必要な進化であると考えています。

これに対して、風間監督が率いる名古屋さんは、自らのスタイルを突き詰め「ブレない」強さを目指す姿勢を感じさせられました。川崎も「握る」「奪う」という部分を意識しておりますが、名古屋さんは「握り倒す」「奪われない」くらいの強い気持ちを感じさせられるプレーの印象を受けました。

ジェジエウ選手とのフィジカルバトルを展開したジョー選手に対して、川崎イレブンはボールをなかなか奪うことができませんでした。同点で迎えた終盤、名古屋さんにボールを握り続けられた川崎は、押し込まれ、耐える展開を強いられました。跳ね返し、耐える展開は何度も乗り越えてきたディフェンス陣の奮闘で引き分けに持ち込むことができましたが、今までにない大きな脅威を感じました。等々力に強風を吹き込ませた名古屋さんの進化を川崎の選手、サポも体感する90分であったと思います。

〇 名古屋が突き詰めたい「奪う力」、川崎が立ち返るべき「握る力」

名古屋サポさんのブログ等を拝見したうえで、ピッチ上の事象を振り返ると、名古屋の前線の選手たちが即時奪回の意識が徹底されていることがわかりました。川崎の選手がボールを奪っても、プレスをかけて奪い返す場面が何度も見られました。

今季の名古屋さんの失点が少ない要因であり、この試合においてもラインを上げてコンパクトな陣形を維持できていたのも、こうした仕組みを組み込んだからだと思います。

ただし、この点に関しては、川崎側も得意とする部分でボールの奪い合いにおける球際の強さ、相手の仕掛けを綺麗に刈り取る読みの守備を前半から随所に発揮することで相手の決定機を潰してきました。名古屋さん側からすると、特に前半は川崎の守備陣に攻撃の芽を摘まれてきた印象を強く受けたのではないでしょうか。

一方、川崎側に立つと、ボールを扱うところのミスの多さが気になりました。当方が勝手に述べるところの「トメルケール」(ボールを止める、蹴る)が疎かになっているとまでは言いませんが、名古屋さん側の方が徹底していました。

簡単なミスで相手にボールを渡してしまった場面は勿体なかったですし、ダミアンさんの怪我の影響もありましたが、終盤におけるプレー強度では名古屋さんが完全に上回られました。

同じ土俵で勝負するのであれば、ボールをもっと丁寧に扱わなければならない。相手を凌駕する技術を持つ家長選手の不在を痛感するとともに、原点に立ち返る必要性を感じさせられる試合でもありました。

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次回対戦時、どちらのチームがボールを愛し、愛されるのか、「求愛方法」にも注目したいと思います。

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以上です。技術という名の玉鋼を材料に鍛錬を繰り返し、切れ味の鋭い攻撃サッカーの刀を生み出そうとする刀鍛冶のような所業を続ける名古屋さん。そんな名古屋さんの刃を打ち破りし時、3連覇の道は開けるのではないかと。Jリーグで一番面白く、熱い「決闘」を制するために、進化を続けるチームを後押しできればと思います。

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サウナ訪問記:関西サウナ巡りの旅(中編)・サウナ&スパ大東洋(大阪市北区)

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アウェイ遠征で足を運んだサウナの感想を書く謎企画(8回目)。今回も4泊5日の関西遠征で利用したサウナを紹介したいと思います。前編は以下の記事となります。

y141.hatenablog.com
関西遠征2日目は、京セラドーム大阪でプロ野球観戦。

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今年はバファローズの勝利を見ることができました。観戦を終えて宿泊地であるサウナ&スパ大東洋さんに向かいました。

場所は、JR大阪駅、各線梅田駅から徒歩10分程度の位置にあります。土地勘のない筆者は、駅周辺の地下街を抜けるのに苦戦しましたが、遠征のように各地へアクセスすることを意識すると、非常に良い立地だと思いました。

 

◯ 見かけに惑わされるな

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「観光ビル大東洋」の大きな看板は、平成を突き抜けて昭和の雰囲気を醸し出しております。初訪問ということで設備面に幾らかの不安を感じましたが、サウナは綺麗で新しい設備を設けておりました。

www.daitoyo.co.jp

サウナは、90℃のロッキーサウナ、70℃のフィンランドサウナ、50℃のミストサウナ、0℃のペンギンルームの4種類と充実のラインナップ。

ロッキーサウナは、スタッフによるロウリュサービスに加えて、一定間隔でサウナストーンに自動的に水を注ぎ込む全自動ロウリュシステムを採用しているため、良い汗をかけました。
また、フィンランドサウナも、滞在期間中はセルフロウリュができるようになっていましたので、暗がった室内でマイペースに良い汗をかかせてもらいました。ついでに、備え付けのテレビがフィンランドっぽい映像を流していたのがツボでした。

水風呂は、13℃と21℃の2種類に加えて珍しい甕型の1人用水風呂もありました。サウナを出て、サッと身体を流して、甕にハマるという華麗なる連携プレーを楽しむことができました。交代浴後の休憩スペースはデッキチェア率が高いのもグッド。早起きを続けていたこともあり、デッキチェアでうたた寝をしておりました(笑)


◯ 自分が求めるメニュー、充実のコミック

ひと風呂浴びて、休憩スペースへ。個人的にサウナ飯に定食類とかを求めるタイプなのですが、そうしたラインナップが充実していたので自分好みのメニューでした。特に大盛りにしてないのにご飯の量が結構多いのですが、サウナ後の空腹に丁度良かったりもします(汗)

食堂後方にあるコミックコーナーは充実のラインナップ。近年の有名どころに加え、青年誌マンガのラインナップが多く、自分はカプセルスペースに戻らず、雑魚寝する人たちを横目に深夜まで読み耽っていました(定番のリクライニングチェアによるTVルームもあります)。

なお、筆者が利用したカプセルはスタンダードなものでしたが、快眠タイプのカプセルでは寝具・ヘッドホンを完備した作りになっているそうです。カプセル慣れしていない方で宿泊を検討されている場合は、こちらを狙うのが良いと思います。


以上です。初訪問の遠征サウナは事前調べをしておりますがドキドキです。個人的におシャンティさよりも、自分にとっての居心地の良さを求めるタイプなので大東洋さんは非常に水が合う場所だったのが良かったです。関西遠征は少なくないので、是非次回の遠征でも利用したいと思います。

余談ですが、宿泊した時に告知されていたコンパニオンロウリュという未知の強豪がめちゃ気になりました。。いやはや。サウナの世界は広いです。。。

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サウナ訪問記:関西サウナ巡りの旅(前編)・神戸サウナ&スパ(神戸市中央区)

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(各線三宮駅から徒歩数分。ドンと構える神戸サウナ&スパさん(昨年8月撮影))

アウェイ遠征で足を運んだサウナの感想を書く謎企画(通算7回目)。今年最初の掲載は4泊5日の関西遠征で利用したサウナを紹介したいと思います!

本当は一度にまとめて書こうと思ったのですが、長くなりそうなので3回に分けて書こうと思います。前編は、神戸市にある神戸サウナ&サポさんです。

◯ 驚異のリピート率には理由がある

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遠征初日にして最大の山場であるヴィッセル神戸さんとの激闘を終え、各線三宮駅から徒歩数分にある神戸サウナ&スパさんに足を運びました。近年、関西方面に来ると確実に足を運んでいる神推しサウナです。

-充実のロウリュサービス、静寂に浸れるフィンランドサウナ

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サウナは、大人数を収容できるメインサウナ、フィンランドサウナ、塩サウナの3種類。メインサウナは20分おきのロウリュサービスに加えて、1日5回のダイナミックロウリュを実施。高回転数のため通常のロウリュは簡易ではありますが、3倍の威力を誇るダイナミックロウリュは良い熱波を浴びることができます。

個人的にはフィンランドサウナがお気に入り。自らサウナストーブに水をかけることができるセルフロウリュ方式を採用し、テレビの無い静寂の中で自らが生み出した熱波を体感できます。さらに、フィンランドサウナの重要アイテム・ヴィヒタが置いてある数少ない施設でもあり、火照った身体を叩くことでリラクゼーション効果を高めることができます。

- 水風呂、外気浴、きめ細やかなサービス。全てがそこにある。
水風呂は2種類。11.7℃の水風呂は14℃の水風呂に大量の氷を投入してキンキンに冷やす徹底ぶり(自分は1分入るのが限界でした)。水風呂の後は、オープンスペースで外気浴ができます。椅子の数は限られているものの、サウナ→水風呂の流れから良い風を受けることができる構造は非常に良いです。

サウナー(サウナ愛好者)が求めるモノが揃った施設の充実度だけでなく、スタッフのきめ細やかなサービスも大変素晴らしい。良いサウナはスタッフさんの仕事ぶりが目立つところというのが持論ではありますが、その好例だと思います。

 ◯ 「住める」と感じてしまう居心地の良さ

また、リラクゼーションスペースは幅広。お馴染みのリクライニングチェアはもちろん、コンセント付の机ゾーンもあるので作業などもできます(自分も風呂上がりに観戦記をガシガシ書いていました汗)。

漫画・雑誌のバリエーションはまずまず。有名どころを大方抑えている印象で晩酌をしながら、作業の合間に読み耽っておりました。

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カプセルについては、個室タイプのようなオプションありませんが、マットレス・布団が非常に良いもので、カプセル慣れしてるのもありますが、ココではよく寝れます。

また、宿泊者は無料の朝食バイキングが本当に素晴らしい。和洋含めて非常に豊富なラインナップで味も抜群。普段は朝ご飯はそんなに食べない自分も、ついつい食べすぎてしまいます(汗)

チェックアウトも正午までと時間に余裕を持てるのも良いですね。連泊しても全然イケると思える居心地の良さがあります。

以上です。関西で「整える」場所として、神戸サウナ&スパさんを推薦したいと思います。大人気のため、宿泊を検討されてる場合は早めに確保することをおススメしますが、試合観戦後の汗を流したり、夜行バスまでの待ち時間として利用するにも良いかなと思います。施設の回し者ではないですが、是非ご利用ください。

www.mbs.jp

余談ですが、新元号になった瞬間をサウナで過ごそうというイベントを大々的に実施した結果、関西のメディアで大いに取り上げられておりました(汗)ちょっと参加したかったです。

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